組み込み開発者の業務
&年収UP例

※当メディアは株式会社リツアンSTCをスポンサーとして、Zenken株式会社が運営しています。
目次

組み込み開発者として活躍するには、プログラミングやOSに関するスキルだけでなく、ハードウェアとソフトウェア両方に精通している必要があります。ここでは、SES企業で組み込み開発者として働くK.Iさんに、仕事や年収の変化について伺いました。

K.Iさん
組み込み開発者
K.Iさん
実績が評価され
キャリアアップを実現

K.Iさんが「ブログ記事」をきっかけに現在の会社に入社したのは2017年4月のこと。ハードとソフトの両面から技術を高め続け、実績が高く評価されるごとにキャリアを前進させています。エンジニアが今後どんなキャリア形成をしていくべきか、K.Iさんのアドバイスも参考にしてみてください。

同じ単価でも、マージンに
よって給料が大きく異なる

転職のきっかけ
偶然ネットで見たブログ記事

転職するつもりもなくネットサーフィンをしていたとき、たまたま今の会社を紹介しているブログ記事を見つけました。当時は大手の競合他社に勤めていましたが、「今より報酬が高くなりそう」と感じて問い合わせたのが始まりです。

前職との働き方や年収の違い
同じ単価で
年収100万円アップ

いくつかの現場を経験しましたが、残業が月40時間ある現場もあれば、少ない現場もあり、現場によってまちまちでした。今は、ほぼ残業なしです。年収に関しては大幅に変わりました。前職では約540万円でしたが、直近では700万円+αに。同じ単価にもかかわらず給料に100万円以上も差が出るのは、マージンの違いが影響しているんだなと実感しました。

自分で計算できるほど
透明性の高い給与情報

「高還元SES」の公正性を
見極めるポイント
取引先企業のチェックが重要

SES会社を選ぶ際は、取引先企業の懐事情によってエンジニアへの単価が異なるので、資金力のある企業と取り引きしているかを確認することをおすすめします。

ちなみに今の会社では、基本的に契約が決まってから入社する形を取っているので、事前に案件の単価を教えてもらうことができます。自分であらかじめ給与計算ができるので、入社するかどうかの判断材料にもなります。エンジニア自身が、報酬に関わる詳細を目で確かめられる透明性のある会社なら、安心して転職できるのではないかと思います。

ちなみに私が入社したときは対応スピードがとても速く、問い合わせてから1日か2日後には返事がきて、面接をして、入社が決まって…と、とんとん拍子に進みました。もともと派遣会社で組み込みの仕事をしていたこともあり、即戦力と考えてもらえたのかもしれません。

年収の変化による
プライベートへの影響
マイホームを購入できた

年収が上がったことで、旅行に行く余裕もできましたし、子供に物を買ってあげたり、習い事をさせてあげたりできるようになりました。入社当初は子供がいなかったので、お金の使い道がなく貯蓄がメインでしたが、子供が生まれてからはマイホームを購入することもできました。年収アップによって叶えられることが増えたのは良かった点ですね。

解決策を探り続ける
辛抱強さが大事

現在の仕事内容
デジタルカメラ用
ファームウェアの開発

デジタルカメラに使う交換レンズを制御する組み込みプログラムのファームウェアを開発しています。実際にコードを書き、機能を実装するだけでなく、共通で使われるファームウェアのメンテナンスや、製品ごとの作り込みも担当しています。そして、そのソフトウェアが問題なく動作するまでを見届けるのが私の役割です。

組み込み開発者の適性ポイント
必須スキルは物理と
C/C++が書けること

組み込みソフトウェア開発では、物理や数学に苦手意識がないことが大事です。例えば、「速度を積分すると距離になる」といった話が理解できないと、仕事が難しいと感じるかもしれません。そして、CかC++のどちらかを読めて書けることも必要です。電気回路が見られるスキルがあればさらに良いですが、仕事をしながらでも覚えられます。

一方で、コミュニケーションについては、必要なことを的確に伝えられれば十分だと私は思います。レストランでメニューを注文できるレベルで問題ないと思いますよ(笑)。

業務で直面しがちな課題
動かない問題は日常茶飯事

組み込み開発の現場では、成否をゼロからつくり上げるため、動作しないことがよくあります。だからこそ、知識を総動員して仮説を立てて検証するという、繰り返しのプロセスが重要なんです。正直、地味で大変な作業ですが、これは避けては通れません。動かないものをどうにかして動かすために、組み込み開発者には、辛抱強く解決策を模索し続ける力が求められます

ベテランエンジニアとしての
展望
組み込み開発者の育成支援

社内には、まだ組み込み開発者があまり多くはいません。人数さえ増えれば、会社として受けられる組み込み開発の案件がもっとあるはずなので、今後は組み込み開発者を増やせるような育成支援をしたいと思っています。「プログラミング経験はあるけど、機械の制御は未経験」といった、興味はあるけれど実績がないという人に対して、何か知識を伝えていけたらいいなと考えています。

まず一歩を踏み出すことが
キャリアを切り開く鍵

SES業界での
キャリアアップについて
勇気を出さないと
60歳過ぎても現状のまま

キャリアアップのためには、勇気を持って次のステップに進むことが重要です。どこかで一歩を踏み出さないと、60歳を過ぎても現状から抜け出せないかもしれません。もし今、「評価されているので、簡単に抜けられない」ということであれば、その状況は逆にチャンスです。「常駐先の企業が働きやすいので変えたくない」という人は、派遣元やSES会社だけを変える方法がないか探ってみるのも一案です。

企業側も人手が足りないので、早く即戦力になる人材を求めています。もしスキル不足で次のチャンスを逃してしまった場合は、実績をわかりやすくアピールできているかを見直してみると良いと思います。

若手エンジニアへのアドバイス
K.Iさん

習熟度にもよりますが、これから組み込み開発者を目指すなら、最初は簡単なところから始めるのが良いと思います。子供向けの教材でプログラムを書き込み、実際に動かしてみるのがおすすめです。手を動かすことで、組み込みの楽しさを感じられるはずです。

もし今、能力があるのに給与還元率の低い企業で働いているなら、ほかの選択肢を検討する良いタイミングかもしれません。SES業界は良くも悪くもフェアなので、自分のスキルに見合った年収しか得られません。だからこそ、スキルアップのための学習を続けていくことが大事だと伝えたいですね。

PAGE TOP