SES案件はバリエーションが多く、希望とは異なる案件に配属されることも少なくありません。ここでは、「案件ガチャ」を次のキャリアのきっかけに変える方法を考えていきます。
案件の不確実性をポジティブに捉える方法
SESに限らず、社会で働いていれば誰しも不本意な仕事に直面することはありますが、その際に予測不可能な案件配属をどのように捉えるかがカギとなります。例えば、以下のような案件に配属されることもあるでしょう。
- 開発経験を積む機会が少ない業務
- 技術向上の見込めない資料作成業務...など
こうした案件でも、エンジニアとして全くスキルアップできないわけではありません。
どんな業務でも、「改善提案できるポイントはないか」「メンバーの中に見習うべき人はいないか」「技術以外の面で学べる要素はないか」と考えて行動することで、エンジニアとして確実に成長を遂げることができます。また、業務を通して多くのエンジニアや企業とつながりを持つことも可能です。
“自分を試す”ことで得られる成長のチャンス
経験豊富なエンジニアは、リスクの高い案件を担当することもあります。
問題が山積している案件は、企業に損害を与えるリスクや信頼に影響を与える可能性があります。そのため、迅速に状況を改善するために優秀なエンジニアが配属され、時間外の作業を求められることも少なくありません。
現場でのマネジメントとリスク回避の方法を学ぶ機会
「問題の多い案件は避けたい」と思う人も多いでしょう。確かに、体力的・精神的に負担が大きく、雰囲気も悪くなりがちです。しかし、このような案件は成長の機会でもあります。現場でのマネジメント手法や、問題解決のプロセスを学ぶことで、普段は経験できない仕事を任されるチャンスが広がります。
また、リスクを回避するための方法を実際の案件から学ぶこともでき、体力的な負担がある場合でも、「自分を試す」場として捉えれば、成長の糧にできます。
スキルのミスマッチを防ぐ自己PRのコツ
それでも、可能な限りリスクの高い案件やスキルミスマッチを避けたいのが本音でしょう。自身の経験やスキルを十分に活かせる案件に配属されるためには、しっかりと自己アピールすることが大切です。
自身のスキルや努力をしっかり伝える
自己PRのポイントは以下の3点です。
- 自身のスキルを棚卸して、スキルシートを更新する
- 携わりたい分野や理想のキャリアプランを自社に共有する
- 自分がどんな努力をしているか、アピールする
「現在のスキルでどんなことができるか」「将来的にどんなエンジニアになりたくて、そのためにどんな経験を積みたいか」「どんな現場に関わりたいか」などを伝え、資格取得や自主学習をしていることなどを示せれば、ミスマッチを防げる可能性が高まります。
しかし、そこまでしてもエンジニアの要望を聞き入れてくれなかったり、そもそも案件の数が少なくて選べなかったりと、企業側に問題がある場合もあるようです。
予測不能な状況への対応法
理想の案件に配属されるためには、いくつかのポイントを押さえることが重要です。以下で詳しく紹介しましょう。
「実務未経験者」を避ける
まず、「実務未経験者」を積極的に受け入れている案件は避けること。実務未経験者でもできる、コールセンターや家電量販店販売での業務など、薄給で激務を強いられるような案件に配属される可能性が高いからです。できるだけ、使用する技術が明記されているような案件や、「実務未経験の場合はポートフォリオ必須」といったハードルを明示している案件を選んでみましょう。
営業担当者と良好な関係を構築する
SES企業では、必ず営業担当者が連絡係としてエンジニアにつきます。理想の案件を獲得するためには、この営業担当者とのコミュニケーションも大切。営業担当者と意思疎通が取れていないと、営業の独断で取引先や案件を決められてしまうかもしれません。
こまめに「報・連・相」を行い、自身の目指すキャリアや現在のスキルなどを把握してもらうようにしてください。
面談の準備もしっかり行う
クライアントとの面談はキャリアに大きく影響します。例えば「○○をやったことがありますか?」と聞かれた際、「ありません」とだけ答えるより、「ありませんが勉強中です」や「経験はないが活かせるスキルがあります」といった前向きな受け答えが重要です。
意欲的な姿勢が「一緒に働きたい」「難しい案件も任せたい」という評価につながります。案件や企業情報を事前に調べ、万全の準備で面談に臨みましょう。